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小麦には強い中毒性がある


中毒患者イラスト小麦にはアヘンやモルヒネに似た中毒性があるという。

そんな馬鹿な! と思われる人は多いだろう。かくいうわたしがそうだった。

だが、小麦をやめてわかった。間食や夜食を食べないと気がすまなかったわたしが、小麦を断ったその日から、夜食なしで眠れるようになったのだ。

※小麦には痲薬様作用のほか、セロトニン(幸せホルモン)を分泌したり、空腹中枢を刺激したりする作用がある。小麦を食べなければ、こうした中毒性は影をひそめるから、異常な食欲は発生しない。なお、この数週間後、わたしのもとへ本格的な禁断症状がやってきた。

さらに後日談がある。

グルテンフリー食を始めて数か月後のある晩、ひさしぶりにパンをひとくち食べたら、次の瞬間に食欲がぶわっと燃えあがり、コロッケ、ドーナツ、チーズ、ヨーグルト、クッキー、食パン、蜂蜜、ココア、あんパン……と、これまで制限してきたものを立てつづけに食べてしまったのだ。

気が触れたみたいだった。

ここにきて、わたしは小麦に中毒性があると確信するにいたった。

代償

わたし自身の名誉のために断っておくが、なにも食欲に負けてパンを口にしたわけではないのだ。ふと気が向き、グルテンアレルギーの検査(遅延型アレルギーの血液検査)をすることにしたので、体内にグルテン抗体をつくっておく必要があったのだ。腸内の抗体免疫は2~6か月で切れる。ところが、わたしはそのとき3か月以上グルテンを断っていた。血液検査をしても、グルテン抗体が反応しない心配があったのだ。

ちなみにその明け方、足の親指あたりに激痛が走り、のたうちまわるハメになった。酔っていたから足指が折れたのかと思ったが、3本くらい同時に痛む。そんなはずはない。と、そのうち治まった。朝起きて、「足の指 痛み」で検索をかけたら、最初にあらわれたのが「通風」。なるほど、ひさびさに血糖質がバウンドして、尿酸値があがったのかもしれない。ただ、赤く腫れると書いてあるが、腫れなかった。

次に開いたページには「糖尿病性神経障害」とある。高血糖値の高い状態が続くと、全身の血管がダメージを受け、合併症が進行。もっとも頻度が高いのが、「痛み」などの感覚異常を引き起こす神経障害らしい。こっちかな。ひさしぶりの高血糖とインスリン追加分泌に身体がビビッドに反応したのだろう。

それにしてもだ。小麦(糖質)を食べると、血管にこれほどのダメージを引き起こすのだ。毎日食べたりしていると、ゆっくりと確実に身体がむしばまれる、糖尿病になる、ということを実感した次第である。

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小麦には、アヘンやモルヒネと同じ作用がある

一個人の体験談だけでは心もとないので、グルテン過敏症に明るい臨床医の知見を引用しよう。

小麦食品と縁を切った人の30%が、いわゆる禁断症状としか言いようのないものを経験します。これまでに何百人もが小麦を抜いてから数日から数週間、極度の疲労感、思考力の減退、イライラ感を覚え、学校や職場でいつもどおりに活動できなくなったり、憂うつになったりしたといのを目にしました。(中略)あるブツを断とうとすると、その後には必ず不快な症状に出いい、そのブツを再びとると不快さは消える――わたしには、まさに中毒と禁断症状のように思えます。

(『小麦は食べるな!』日本文芸社から)

同書によれば、グルテンは胃腸で消化されると、ポリペプチド混合物(高分子化合物)「エクソルフィン」に分解されて脳に侵入し、モルヒネ受容体――アヘンと結びつくのだそうだ。

さらに興味深いのは、ナロキソンという、ヘロインやモルヒネの作用を瞬間的に無効化する薬を投与したところ、エクソルフィンとモルヒネ受容体との結合が遮断されたという事実である。

こうしたことから推察できるのは、小麦にはモルヒネ様作用がある、ということだ。小麦のモルヒネ様化合物(エクソルフィン)は脳に侵入し、多幸感を生じさせる。半面、小麦を摂取しなければ、不快な禁断症状があらわれる、というカラクリだ。

小麦は、食欲促進剤なのである。

これを裏づけた実験があると同書はいう。サウスカロライナ医科大学がおこった臨床実験では、小麦を日常的に食べている被験者にナロキソンを投与したら、プラセボ(偽薬)被験者と比較して食事量が昼食で33%、夕食で23%も減ったというのだ。カロリーに換算すると、計400kcalにもなるという。

小麦にはやはり、食欲増進作用をともなう中毒性があるのだ。

さらに、小麦の摂取によって生じる、(1)血糖値の急上昇(2)インスリンの過剰な追加分泌(3)血糖値急降下――この一連のサイクルが摂食中枢を刺激して起こる、まやかしの空腹感も、食べすぎに拍車をかける。

※わたしたちの体は、本当に腹がすいたときだけでなく、血糖値がさがったときも、摂食シグナルを発し 本人に空腹感を感じさせるしくみになっている。血糖が不足すると、生命維持に危険がおよぶからだ。

だから、小麦を断てば、食欲や渇望感がしぼみ、メンタルは安定し、カロリー摂取量を大幅に減らせるのである。

photo credit: Romain Donato via photopin cc



ぼろぼろの身体を再建すべく、あらゆる健康術を試し歩き、最期に辿り着いたのがグルテンフリーと糖質制限だった。おかげで、毎日1時間のロードワークに出掛け、毎食、肉ばかり喰らっているが、不整脈ひとつ顔をださなくなった。そんな男が実体験と知見をつづっているブログ。相方は、グルテンフリーダイエットを実践中。

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